プロローグ

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「質問に答えればいいのに、  馬鹿ね~」 「クソッ! 何だよ質問って!!」 「この人、貴方達のリーダーよね?  今どこにいるのか、  教えてくれないかしら?」 「残念だが知らないぜ」 知っていても教える訳がない、 裏切る程軽い仲じゃないんだ。 「そう…?  貴方がリーダーの親友だから  聞きにきたのに…  じゃあ呼んでくれない?」 「ふざけるな!  そこまで知っているなら、  呼ばないってわかるだろ!?」 「仲いいのね…  さてと、  どれほどの友情かしら?」 懐から取り出したのは、 HBの鉛筆四本だった。 「まず最初に、  さっきのたまり場に彼を  呼んでくれないかしら?」 「だから呼ばね…」 「我慢比べスタート♪」 我慢比べと言って始めた事は、 そこらの中学生でもやるような 悪戯的な事だった。 指の間に鉛筆を挟んで握手 だが鉛筆がズレたり、 力を垂直に加えなければ、 そこまで痛くない技である。
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