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「ふーん。そういうことですかー」
なんで社長が答えたのか、僅かに釈然としない気持ちがあったのだが、とりあえず納得。
そして、また質問。
「まだメンバー決まってないんですか?」
周りを見た限り、相島と同年代っぽい女子はいなかったので、聞いてみる。
すると、二人は勢いよく指を俺の背後に向け、
「「あそこ」」
とハモった。どうでもいいけど、お前ら指差すのは失礼だろ。
とにもかくにも、とりあえず俺は相島と組むはずの人物を見てみる事にする。
そこには……まさしく数分前の俺と同じ事をしている奴がいた。
染めていそうにない、輝かんばかりの綺麗な金髪。
耳にはイヤホンがついていて、目をつむりながら、音楽に合わせてだろう。微かに首を動かしている。
第一印象……いや~、いかにも協調性がなさそうな奴だな。
って数分前まで同じ事をしてた俺も同じように思われてるのか。
けど俺は協調性はあるつもりだし……うん。人を見た目で判断したらいけないって事だな。
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