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「貴方と目が合いそうになったら、目を瞑ったり、逸らしたりするのよ」
俺が前を向いたら、社長が座ったパイプイスをギシギシ鳴らして言う。
「これは……恋かもしれませんね」
「それはない」
目を輝かせて言う相島に、俺即答。
が、口でいうほど俺はその可能性を捨てたくない。アイドルに選ばれるだけあって、日本人離れした可愛さだし。
かといって、今日の昼。見事に俺のときめきをブッ壊された出来事が起こってるからな。
過度に期待したら、痛い目に合う。それを俺はリアルに体感した。
『リアルに体感した』……もっとカッコイイところで使いたかったもんだ。
「……はぁ~」
「あら? モテる男はつらいのかしら?」
「そんなんじゃないですって」
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