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カメラには見えない所に行ったところで、仁がで叩いてきた。
「何すんだよ」
「なんとなく、お前が調子乗ってる気がしたからな」
なんとなくで叩かれるとか、一体俺の権利はどうなるんだ? しかも、調子になんかのっとらん。
ともあれ、
ステージに続く階段を俺達が昇ると――
――周り一面には客、客、客。
そして、耳がどうにかなってしまいそうな声援。
……心臓がいきなりなりだす。今日は心臓大忙しである。
……………………これは、緊張せざる、おえない。
俺に本番前、余裕のある笑みを浮かべていた二人も、
「…………」
「……っ……」
さすがに緊張してるっぽく、口を固く閉ざしていた。
しかし、
それを見て俺は、
「それではTRINITYのデビュー曲――」
何故か、緊張が弾け飛び、
……前奏がなりだし、ギターやベースやらドラムやら、名前も知らない楽器を弾き始める人達。
何故か、それを聞いてまた、その気持ちが強くなる。
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