ギャップ

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この二人を劇的に変わった可能性もなくはない。 が、変えるには催眠術師が必要なぐらいで、しかしこの二人に効くような強力な催眠術師がいるとは思えないし、わざわざ呼ぶ必要もない。 じゃあなんだ? 今現在開いている窓からどっかのカナヅチがゴムのような手を伸ばして、皿ごと持ってってしまったのか? まさか、そんな変な実の能力者がいるとは思えないんだが―― 「あ~、ウン〇してスッキリした~」 食事中の方、申し訳ない。あれが俺の父だ。 ……あ~。そっか~。 俺はうちの女陣を見て、父に指差す。 『犯人こいつか?』 いくら馬鹿な二人と言っても、それは想像の範囲内だったらしい。二人はロボットのようにカクカク頷いた。 ……そっか~。確かに俺は、この人の影響で納豆を好きになったんだったな。
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