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全ての今日のやるべき事をやり、今はベッドの上。
見慣れた木目の天井を見ながら口を開き、
「……、……」
しかし、閉じる。
部屋で独り言なんて、ドラマや映画の誰かだけで十分だ。
それに、この前みたいに誰もいないと思ってお気に入りの歌を熱唱してたら、実は姉がドアの前でニヤニヤしながら聞いてたみたいな、そんな恥ずい体験もしたくない。
が、
「はぁ~」
ため息ぐらいはいいだろ。本当に幸せが逃げるなんて、ありえるわけがないんだから。
――何かが、始まったらしい。
例えばそれは、幼なじみの恋してる宣言であったり、
例えばそれは、モデルのクラスメートとのアイドル発覚事件であったり、
例えばそれは、一匹狼の超毒舌金髪娘との出会いであったり、
例えばそれは、天然のボケ倒し少女のコンビお誘いであったり、
アイドルになり、高校生になり、何かが急激に動き出している……。
…………。
「……なーんてな」
何をシリアスぶってるのだろう、俺は。
俺のポリシーは、なすがまま、だ。
何が起ころうとも、別にどうでもいい。考えてても結果が出ないなら、ほっといて次に向かえばいい。
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