始まりはいつも突然に

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自分の顔は、そんなにブスなわけでもないし、そんなにイケメンなわけでもない……と、思う。 中学の時にある程度話していた女子に告った時も、『なんか、あんたは友達で止まるタイプなのよ』と言われてフラれた。 ……はっきり言って意味がわからなかったが、まあそういう顔らしい。 「まあ確かに貴方の顔はぶっちゃけ微妙ね」 「…………」 まあ、そこまではっきり言われると、逆に清々しい。 「でも、貴方は何か……意外性を持ってる気がするのよ。だから、貴方を選んだ」 「……? なんかよくわからないんですけど」 「わからなくて結構。とりあえずアイドルになってもらうわよ」 この社長の事だ。どんな事をしてでも俺をアイドルにしたいのだろう。 しかし、俺もどんな事をしてでもアイドルは断るしだいである。そもそもアイドルとして出る顔じゃない。
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