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そんなこんなで、完璧に場違いな感じでここにいるわけである。
……カメラが俺を撮らずに、右に座っている二人を撮りまくっているように思うのは、気のせいだ……な、うん。
「さて、三人の代表として、宇佐美圭君に挨拶してもらいましょう」
その言葉を聞いた記者、カメラマンは一斉にこっちに向き、それがさらに緊張を招く事になる。
つーかお前らなんなんだ。今まで散々二人を取ってたくせに、いきなり司会が言った瞬間こっち向きやがって。
いや、さっき気のせいって事にしたんだった。上の発言はなかった事にしてくれ。
俺がリーダーになってしまったのは、俺が立候補してなったわけではもちろんなく、社長の独断と偏見が原因である。
理由を聞いても教えてくれなかったが、そもそもあの人がなにを考えてるのかは俺に理解できたことはなく、じゃあ聞く意味がないと俺は理解した。
ああ、わかってる人もいると思うが、俺、設楽圭一=宇佐美圭だ。理由は――
「宇佐美君?」
「あ、はい!」
記者の問い掛けに応じ、俺は素早く立ち上がった。
すると、想像以上の数の報道人がいた事に気付き、足が震え出す。机で足が隠されててよかった。
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