始まりはいつも突然に

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俺は親指で自分を指しながら、 「吉川、俺がモテるように見えるか?」 「見えない」 パシン 「~~! ってーな、何で叩くんだよ!」 とりあえず、ちょっとこいつの話を整理をしよう。 「つまりだ」 俺はニュースでインテリぶっているアナウンサーのように質問する。 「俺達はモテないと?」 「ああ」 「それで、アイドルはモテると?」 「悔しいがな」 「だから、アイドルがモテてる理由を見つければ、俺達もモテるようになるんじゃないか?」 「だろ?」 自画自賛してるような笑みで見てくる吉川。 しかしな、大きな矛盾だ吉川。 俺はアイドルだ。けどモテてない。 つまり、お前の言いたい事はこうか。俺はアイドルの器じゃないと。 「…………」 ピチッ 「…タッ! 何でデコピンするんだよ!」 なんかむしゃくしゃしたからな。反省はしてない。
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