ギャップ

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鳥谷は、杏奈をある程度俺から離した後、何故か俺に近づいてくる。 そして、わざわざスカートが汚れるにも関わらず、座り込んできて。 「お前、何を……」 顔を赤くする俺にも構わず、無表情で10㎝手間まで近づける。 雰囲気を読んで、目をつむろうとしたそのときに、静かに、 「いい加減立たないと、スカートの中見てたこと……ばらしちゃうよ?」 「……っ!」 その発言に俺は、ジャッキーさながらの速度で起き上がろうとし、机にゴガンと頭を打ち、 「……くわっい~!」 全く痛くなさそうな声で悶絶。 頭を手で押さえ付けながら、杏奈らとは反対方向の席と席の間に立ちあがる。 久しぶりの立つ感覚を存分に味わいたいのだが、何しろ痛い。 ……ジャッキーのNGを出したときの感覚がわかった気がする。
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