5341人が本棚に入れています
本棚に追加
/339ページ
鳥谷は、杏奈をある程度俺から離した後、何故か俺に近づいてくる。
そして、わざわざスカートが汚れるにも関わらず、座り込んできて。
「お前、何を……」
顔を赤くする俺にも構わず、無表情で10㎝手間まで近づける。
雰囲気を読んで、目をつむろうとしたそのときに、静かに、
「いい加減立たないと、スカートの中見てたこと……ばらしちゃうよ?」
「……っ!」
その発言に俺は、ジャッキーさながらの速度で起き上がろうとし、机にゴガンと頭を打ち、
「……くわっい~!」
全く痛くなさそうな声で悶絶。
頭を手で押さえ付けながら、杏奈らとは反対方向の席と席の間に立ちあがる。
久しぶりの立つ感覚を存分に味わいたいのだが、何しろ痛い。
……ジャッキーのNGを出したときの感覚がわかった気がする。
最初のコメントを投稿しよう!