5341人が本棚に入れています
本棚に追加
/339ページ
もしかしたらこれは、思春期の男の子がしてしまうという、イタズラというものではないのか?
屋上で待ってる俺を陰から見て、ニタニタするとかそういう感じ。
……ありえるな~。
まあこんな頭オールバック(全く似合ってない)を一目惚れする奴なんて、普通はいないし。
でも……、でも、もしかしたらそういう事もあるかもしれん。
なんか俺の姿に何故かピーンと来たとか――
――俺はHRの間、ず~っとその件を推理していた。
「起立、例」
本格的に全てが終わり、教室にいつもの音が戻ってくる。
結論は決まった。
とりあえず、屋上に行く事にしようと思う。
男ってのは1%の確率でも、勝負しなきゃあいけない場面があるのさ。
「圭一。帰んで~」
ダンディーじみた言葉を心の中で呟いてると、幼なじみがふつ~に声をかけてきた。
最初のコメントを投稿しよう!