157854人が本棚に入れています
本棚に追加
/311ページ
位置──簡単に言い表せば、適応者である修二達がテレビの前に、その後ろに俺達監視役、そして、それの両端に教師が4人いる形……
「なんで、この配置何だろうな?」
ぼそりと呟くように
「ん?この配置って何か変なのか?」
山本てめぇ……
「ちょっと考えてみろ。生徒である俺達を一纏めにするのは当たり前だけど、今はその中で区別──いや、差別をしている形なんだぞ。監視役と適応者とで」
首を傾げる山本。
「でも、それは監視役だから当たり前じゃないか?」
いや──
「餓鬼臭い考えだけど、一応義務教育。生徒の間で差別はいけないだろ。だから区別するとしても横に並ばせなきゃいけないはずだから。何か、意図があっての配置っぽく感じたんだ」
ふーん……と中途半端な返事。
「それは考え過ぎに思えるが、まぁ、それも変な感じがするのは確かだな。でも、俺が感じたのはもっとこう……根本的な……」
山本は喉まで出かかってる言葉を探すように、うーん、と唸り考え込んでいった。
最初のコメントを投稿しよう!