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「この唐揚げおいしいじゃん。」
「ありがと。ママ特製よ。」
「自分でママとか言うなよ気持ち悪い……。」
僕は心底嫌そうな顔をしたがママはいやらしい笑みを浮かべながら台所を去っていった。
すると匂いを嗅ぎつけたのか里子がまた僕の背中に胸を押し当てながらくっついてきた。
「唐揚げ一個もーらい!!」
里子はひょいっと皿に乗っている唐揚げを手でつまむとパクリと食べた。
「あ!!!俺の唐揚げ!!!里子!!!」
僕は勢いよく立ち上がると里子に振り向く。
チュッ
なにかとてつもなく柔らかいものソレが僕のソレと重なり合った。
目の前には里子の顔。
里子の目は俺を確実に捉えいた。
「えへへ。優君のファーストキスゲットだぜぃ!!!」
僕は不覚にも可愛い姉の行動にドキッと……するはずもなく里子の首根っこを掴み母さんに突き出した。
「こんのいたずらあほ里子を見張っとけ!!!」
これで何回目だろうか。
里子は何故か僕の唇を狙う。
さすがにディープキスはないがフレンチキスは本当に幼い頃からされている。
だから里子の言うファーストキスは確かに里子とだが今回ではない。
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