第二話 妄想と家族

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そういえば父さんは"俺"と"僕"どっちで自分のことを呼んでいたのだろう。 僕は最近時々俺と言うようになりました。ちなみに突っ込むときだけですが。 父さん。僕は順調に育っています。 天国の父さんと会話をしている僕はマルクを抱きながら放心していた。 姉はまだマルクとキス?をしている。 母は笑いすぎでとうとう咳き込みはじめていた。 幸せな家族。笑いの絶えない家族。 僕の世界。妄想でもなんでもない僕の現実。 人間というのは欲望が収まりません。 僕はこのときもいつも思っていました。 "今以上に面白い…まるで妄想の世界みたいな世界に行きたい!!" そんな願いがあんな形で叶うことになるとはこのときは思っていませんでした。
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