仁義もくそもへったくれもない戦い

5/6
前へ
/29ページ
次へ
腹減ったし、飯食いたいから、さっさと片付ける。 一人目 殴ってきたパンチをかわして顎を平手打ち。 二人目 先制攻撃で蹴り飛ばす。 弧を描いて飛んでいった。 芸術的だ。 三人目 背負い投げ。 これも上手く決まったって…地面へこんじまった。 四人目 攻撃を受け流しそのまま頭から地面に落とす。 五人目、六人目、七人目、八人目 四発同時の正拳突きで一気に倒す。 九人目 裏拳で殴り、十人目踵落しで地面に埋める。 こっからは実況すんのも面倒臭い。 とりあえず乱戦になったとだけ言っておこう。 ホントに義理も人情も仁義もない。 男が次から次へと攻めてきた。 ちぎっては投げ、ちぎっては投げの激闘だった。ホントにキリがなかった。 「お前で終わりだ!」 最後の一人を背負い投げで倒して50人を全滅させた。 「あ~ダリィ…戻って飯食べよ」 帰ろうとしたら 「待て……」 「なんだよ…」 「合格だ……」 何が合格だよ。 「お前なら、仁美様を守るのに十分だ。安心して任せられる」 守るって…あの…付き合ってないんだけど。 てか、俺は試されていたのか……なんかムカつくな。 「グホァ! 何を…するんだ…」 「ムカついたといか、なんか無性に蹴りたくなった」 鬼だと思いたいなら思えばいいだろ!
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

194人が本棚に入れています
本棚に追加