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「夕崎陽斗君、君には副会長をやってもらう」
え?
「一年なのに副会長!?
これ決定?」
「決定よ、陽ちゃん」
マジかよ……
「森島仁美、君には庶務をやってもらう。副会長の補佐役として頑張ってくれ」
「はい!」
受け入れないで仁美。
てか、ちょっと替わってほしい。
「ていうかちょっと待ってください。副会長なんて俺には荷が重すぎです」
「何を軟弱なことを」
「私なんて月一で重い日があるんだぞ」
「ちょっと奈々ちゃん、私もよ!」
あず姉……
「奈々ちゃん私も忘れないで!」
「知ったこっちゃないですよ」
ホントに俺にはどうでもいい。
「今日はそれだけだ。
次は明後日の放課後だ」
また練習が潰れるのか……
辞任したい…
「陽ちゃん、帰りましょ」
「俺ちょっと寄る所あるから先帰ってて」
「そう…出来るだけ早く帰ってきてね」
あず姉は先に生徒会室から出てった。
「陽斗君、いつもこんなの?」
「まぁ…」
もう慣れたけど。
慣れって怖いね。
俺と仁美も生徒会室から出た。
「寄る所って?」
「楽器屋。注文していたギターが届いたんだ」
「ギターやってるんだね」
「まぁな。趣味ってやつ」
二本目のギターだ。
「どこの楽器屋?」
「商店街の楽器屋」
「私の家そっちだから、途中まで一緒にいい?」
「いいよ」
俺と仁美は学校を出た。
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