第一章 二人の出逢い

8/28
前へ
/132ページ
次へ
紙を読み終えると自分のファイルにしまった。 まさか、一番偉い人なのだろうか。 その考えを打ち消した。ありえない。 まだ『子供』なのだから。 突然、ガタガタと音をたて皆が立ち上がった。 「これで終わります。葦秋君は、この人についていけばいいですよ」 園長さんが俺に、そして『子供』に言った。 これで終わり。あっけない。 今までの施設では、無駄に長い話を聞かされたり、自己紹介をさせられたりしたが、今日は紙に記入し、ほんの少し待っただけで済んでしまった。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

318人が本棚に入れています
本棚に追加