第一章 二人の出逢い

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おそるおそるドアを開けると、同じ学年の森川輝(もりかわあきら)と緒形智哉(おがたともや)が立っていた。 背の高い森川が口を開いた。 「よぉ、お前もここに来たんだな」 何と返事をすればよいかわからなかった。 智哉が言った。 「せんぱい優しいだろ?まだ14才らしいぜ」 今日俺が知ったことは、あの『子供』(カイさん)はこの桜荘の世話役で、俺達と同じ中学校の生徒だったということ。 俺達の二つ年上で本来中学三年生だが、今年から学校をやめ世話役になったということだ。
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