2/7
前へ
/216ページ
次へ
―その日の夜― バイトから帰って、部屋でテレビを見ていた ピンポーン チャイムが鳴った 『誰だよ?』 玄関に行こうと立ちあがった時 「渉ーっ!!」 姉貴?! ドアの向こうから姉貴の声がした 驚いてドアを開ける 「姉貴酔ってんの?!」 足元が少しフラついてる 「お邪魔しま~す♪」 俺の質問にも答えず、部屋にあがり込む 勝手に冷蔵庫を開けて、ミネラルウォーター飲んでるし、、、 『ホント、なんなの?!』 唖然とする俺 水を一気に飲み干した姉貴の肩が震えてる 「姉貴?」 驚いて呼んでみても反応がない 姉貴はその場に座り込んでしまった 姉貴は声を押し殺して泣いていた 大人になってから初めて見た姉貴の泣いてる姿 弱っている姉貴…… そんな姉貴を前に、俺はどうしたらいいのか分からなかった
/216ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加