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「いいですか?誰にも言ってはいけませんよ?」
その人物は、幼い少年にそう言った……沈む太陽が逆光となり、その人物の顔は見えない。
背が高く細身で、声からして若い男性のだろうと思われる。
足元には何かが横たわっているが、それより目の前にいる人物に少年は釘付けになっていた。
怖いというより、好奇心のが勝ったのだろうか、少年は目の前の自分を見つめた……鋭い黄金色の目が少年を見ていた。
「うん…」
「良い子ですね」
ランドセルを背負った少年は、こくり、と頷く……それを見た謎の人物は、少年の頭を撫でると同時に、少年は意識を失った。
目が覚めたら病院のベッドに居て、心配そうに自分を見る家族が居た……その意識を失う前の記憶が曖昧で、何をみたのか、ハッキリと覚えていない。
「夢だったのかな?」
その時は、対して気にする事もせずにいた。
幼い少年は、都市伝説なんて信じて居なかったのだから。
やがて、その記憶も、流行った都市伝説も消えていったのだった。
やがて、数年の時が経過する。
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