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問い掛け。
その台詞はまるで自分が自分の意志で、落ちこぼれを“演じている”かのような言い草だ。
「バーカ」
リオンはシャリアの金髪の映える頭を叩いた。
シャリアは小さく「いたっ」と叫ぶ。
「俺は落ちこぼれをやめてぇよ。さっさと魔法使いたい。それに、その台詞、負け犬の遠吠えにしかなってないよ」
リオンがそう言ってやると、彼女はへへへと笑った。
「そうさぁ。魔法が使えない者の現実逃避さぁね」
とかなんとか言ってる間に、教室の前にやってきた。
再び緊張の一瞬である。
リオンがそんな気持ちで扉に手をかけると、
「おっはー!」
シャリアが大声とともに教室に乱入した。
どうでもいいが、緊張状態を返してほしい。
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