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途端に静まりかえる教室内。
誰がどうやったって、怒鳴ればこうなるだろう。
緊張した顔付きで戸口を見遣る、数十人の生徒たち。
だが、誰が来たのかとわかったら、たちまち笑顔になった。
「なんだ。落ちこぼれーズか」
と皆して心の中、あるいは実際につぶやく。
中等学園の時に同じクラスでなかったやつらも、二人の落ちこぼれぶりは耳にしていた。
なんでも、初歩の初歩の魔法すら、いまだに扱えないらしい。
随分な落ちこぼれぶりであった。
「ひゅーひゅー! 落ちこぼれカップルは傷をなめあいながらの御登校ですかー?」
たいがいの生徒たちは、傍らの知り合いと嘲りながら見てるだけ。
しかし、ランド・ロ・スターマンその人だけは違った。
「あン?」
シャリアは机の上に立ち、自分を見下ろしている男を睨んだ。
彼は自信の金髪を「ふぁさぁっ」という自分の口からの効果音とともに撫でる。
リオンは見て、ア然とした。
なんだ、あの変態は。
同じクラスになったことなどなかった。
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