第十三話

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  リオン、アクトゥスはともかく、アスカも状況の断片は理解した。 彼女も、頷く。 「よくわからないけど、ピンチなんだな? だったら遠慮することはない。今すぐ行くんだ」 「ああ。こっちは任せた」 ピッ、とアスカは親指を突き上げた。 そして二人のゼロは、飛び立とうとする。 互いの恩師のために。 だが、 「アキ様」 目の前を漆黒の、闇の壁が二人を遮った。 振り返ると、アルノーが指をアクトゥスに突き付けている。 「アルノー?」 「どうしても行くんですか」 アルノーは動かない。 ただ、視線をアクトゥスに固定し、話す。 「ええ」とアクトゥスは断言。 「邪魔をするの?」 「……」 アクトゥスが言明すると、スッ、と闇の壁は消えた。 「ありがと」 アクトゥスは無邪気に微笑む。 リオンは、アルノーの手が微かに震えているのを見た。
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