第一話

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  「相変わらずおんもしろい体だねぇ~」 ベロンベロンに酔いながら、彼女は笑った。 短い赤髪。 今はとろんとしているが、本来ならばくっきりと開いた黒い瞳。 服装はただシャツを着ただけという相手に対し無礼千万なもの。 シャツからちらりと伺える放漫なバストは、見るものを魅了する。 リオンは別に興味なさ気であったが。 頭をかきながら、言う。 「いつもやめてって言ってるじゃん。いくら痛くないとはいえ、気味が悪いんだよ」 遅ればせながら説明すると、リオンは全てが黒い少年であった。 短い黒髪、怠そうに開いた黒目、その身に纏う漆黒のマント。 肌だけが異色で、彼はその二色だけで存在していた。 リオンは文句をいいながら、椅子の背もたれに全体重の預け、だら~としている女性に近づいた。 女性は言う。 「めんごめんご~。だってホントに珍しいんだもん。ゼロの魔術師~」 リオンはぴくりと眉を動かした。
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