20人が本棚に入れています
本棚に追加
【5歳】初舞台を踏む。
生まれたときから歌舞伎の名門・西園寺屋の長男として育てられてきた雪永は、5歳のときに名作『源氏物語』の春宮役で初舞台を踏みました。
このとき彼は四代目西園寺右京を名乗り、光源氏役で父・雅弥と同じ舞台を踏むことにもなりました。
このころから独特な華やかな雰囲気を持っていましたが、これは3歳から習い初めた日本舞踊によるものといえるでしょう。
名門の長男として、雪永は小さいころから厳しく育てられてきました。
【12歳】兄弟仲に亀裂が……。
10歳のときに演じた『めい羅先代萩』の鶴喜代役で興行元の会長賞を受賞し、続く『鏡獅子』の胡蝶の精で特別賞を受賞した雪永は、ますます歌舞伎俳優としての未来を嘱望されるようになります。
しかし、このあとから弟・嘉月との確執もあり、歌舞伎役者の道をこのまま進むべきか悩み始めます。
このことがその後の雪永と嘉月との関係にも関係することに……。
嘉月は幼いころから兄・雪永に対してわだかまりを持っていました。
最初のコメントを投稿しよう!