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季節四景
閉ざされた部屋
窓辺から外を見る
風が吹いてるようだ
雲がゆっくり流れていってるから
外は明るい
朝早くからここで風景を見るのが好き
あなたもだった
春・・・どこからともなく桜の花びらが訪ねてくる
夏・・・森から生まれるセミの鳴き声
秋・・・地に舞い落ちた枯れ葉
冬・・・これまでの季節をリセットするかのように真っ白で覆う雪
窓辺からこのすべてを2人は見てきた
この季節のように2人も変わってしまった
愛は形と色を変え、2人の終わりは余儀なくされた
けれど季節は何一つ変えず私に同じものを見せる
この部屋で横たわる私に
横たわる私には外が見えないけどまた今日が終わるようだ
茜色が私の部屋に差し込んでいるから
またあなたで1日が終わる
そして明日また私は窓辺で頬づえをついているのだろう・・・
そんなことを考えながら眠りに落ちる夜
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