記憶の世界

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記憶の世界

夕闇を迎えた今日 人々は誰を思うことなく戻る場所へ 足早に歩き、今日を終えて明日を始める いつの間にか癒やしが私のもとへ 目をつむり、眠りという安らぎへ・・・ 窓の外にはあなた まるで霧があなたを包んでいるような中で華麗に舞い、微笑む 窓に手をあて、皿にした目であなたを見る 記憶の盲点 触れてみた 暖炉の部屋はいつも暖かい 温もりの代わり、色あせない 迫り始める時の流れに身をまかせ、時の切れ目を味わいたい 心だけが私を動かし、繰り返し見せるビジョン 記憶の咀嚼(そしゃく)は味気なく終わる あなたは天を仰ぎ、空を青から黒へ またたく星、回り始める 点となった私の目を見て微笑むあなた 霧の中へ、消える 幸せはどちらにあるのか まだ時の切れ目にいる私にはわからない 迫りくる時の流れ、止まることなく誰しもに始まりを・・・
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