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そんなある日、少女は光を見ることを、許されたのです。
それは遣える主人の、結婚式。
普通の幸せすら知らない少女が初めて見る幸せは、とても大きい幸せでした。
青いドレスを着た花嫁をみた少女は、息を呑みました。
そして、それに対する自分のみすぼらしい格好に、初めての悔しさを抱いた瞬間でした。
とても綺麗ですね、ご主人様。
少女が呟く様に言うと、主人は短く、ああ、と答えました。
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