“伝説”の娘

17/21
前へ
/128ページ
次へ
  「何言ってんだい! 確かにあんたの言ってることは一部はあってるよ! だからって泥棒をしていい理由にはならないじゃない!」 「そーだそーだ!」  反論する人々。  ふと一夜は、ある事を言い出した。 「……この商店街における一週間分の全食糧を100%とし、出荷・輸出、その他の数値を最大とした時……」 「……?」 「出荷・輸出及び店頭販売において売却される割合が45.6%、地域内の共有での消費が23.8%、その他への使用が10.0%……  未使用・腐敗などにより、破棄・処分が20%強……」 「……え……?」  驚いたのは玲奈だった。  まさかあの時……チェックリストをみたときに……。  すべての数値を計算していたのだろうか。  そしてそれを記憶していたのだろうか。 「わかったか? お前たちは毎週20%……街一つ分の人口にあたる食糧を無駄にしているんだ」  一夜はきっぱりと言い放った。  
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1525人が本棚に入れています
本棚に追加