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「……そうか。遅くなった理由はそれか」
「はい……」
時と場所は代わり、バルキリア国・王室。
カンナとヨミは、あの事件を解決して暫くした後にエヴァのもとへ戻り、一連の流れを報告した。
エヴァは玉座にて二人の話を聞き、静かに頷いた。
「申し訳ありません。出過ぎた真似を……」
「良い。結果としては、我が国の民たちが救われたのだ。あちらが何か文句を言うならば、それなりの対処をすればよい」
「恐れ入ります」
カンナとヨミは再び頭を下げた。
ちなみにあちらとは、バン国の事である。
「フフ……しかし、やはり奴は面白いな」
「一夜さんの事ですか?」
「ああ。一度相手を突き放したかと思えば、今度はその相手を助ける。なんとも変わった考えだ」
「ああ~、俗に言う“ツンデレ”ってものですね♪」
「いや、それは違うのでは……?」
「とにかく、我はますます一夜に興味が湧いてきたぞ。フフフ……」
(この調子じゃ、いつか自分でぱったりと会いに行ってしまいそうだな……)
と、カンナは少々不安に思うのだった。
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