1525人が本棚に入れています
本棚に追加
玲奈が美雪と会話していると、小さなエレベーターから一夜が降りてきた。
「あ、一夜さん。どうしたんですか?」
玲奈が聞くと、一夜は足を止めた。
そしてポケットから手紙みたいなものをとりだし、見せ付けるようにブラブラと掲げる。
「……依頼の手紙だ。行くぞ」
「あ、はい!」
「いってらっしゃい」
玲奈は一夜について行くように駆け出し、美雪はそれを見送った。
玲奈は、依頼解決事務所『D』のメンバーとなった。
朝と夜は基本、美雪のもとで働き、依頼がくれば事務所のメンバーとして頑張る。
玲奈は、それが何となく嬉しかった。
自分は役に立っている。そんな実感があったからだ。
――きっと、ここから頑張っていける。
玲奈は新たな決意を胸に、今日も気合いを入れて歩きだす。
ここは、依頼解決事務所『D』。
依頼と報酬があれば、必ず解決するのがモットー。
彼等は、今日もどこかで、人々を助けている……。
最初のコメントを投稿しよう!