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そんなこんなでやって来たのは、バルキリア国ではちょっぴり有名な商店街。
肉屋やパン屋、八百屋は勿論の事、もう少し先に行けば呉服店等があったりする。
それは先ずおいといて、一夜と玲奈二人は現場の一つである、依頼人の店の食糧保管場所の倉庫にやって来た。
「このとおり、倉庫はしっかりした作りでネズミ一匹すらいないくらいきれいにしているのよ。そして扉は結構丈夫な軟禁錠を使って閉めてるんだよ。
けどね、その軟禁錠が今朝から見ると壊されててね、案の定食糧が少し減ってるんだよ」
依頼人は一通りの説明をした。
説明が終わったところで、玲奈が聞きはじめた。
「夜中に変な物音とかはありませんでしたか?」
「う~ん……ないわねえ。いつも通り静かだったわ」
「見張り等をされたことは?」
「ああ! そうそう、一回だけやってみたんだけどね、その時には来なかったんだよ」
「なるほど……」
玲奈は聞いたことを手帳らしきものにメモした。
「……お前いつものボケはどうした?」
「いつものってなんですか!? 私はそこまでボケじゃないですよ! 失礼な!」
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