ルパンの話

温泉旅行

夕食の後、私達は部屋で盛り上がって、気が付くと、いい時間に成っていました。

私は、今度は新館の岩風呂へ行こうと、部屋を出ました。

もう、一時近かったでしょうか。

私は、ｴﾚﾍﾞｰﾀｰで一階で降り、新館へと向かった。

長い渡り廊下を進み、大浴場の入口に着いた。

すると、立て看板が有る。
[深夜１２時～５時迄、入浴禁止]
私は、がっかりして、廊下を戻りました。
途中、仲居さんに会い、入浴禁止の話をすると、(あぁ、アレは、去年、団体客の一人が夜中に風呂場で亡くなって朝発見されたんです。)(それから、事故防止の為、深夜の入浴を禁止したんですよ！)(それから、事故は無くなりました(笑))

そんな話を聞いて、がっかりした私は、部屋に戻る事にしました。

また、長い廊下を歩いて居ると。

ｴﾚﾍﾞｰﾀｰの前でアノ、ハゲたオジサンが本館の大浴場へ向かう所だった。
私は、単純に、本館の岩風呂は入れると思い、オジサンに追い付こうと早足で進んだ。

オジサンは、酔っているらしく、赤ら顔で上機嫌で歩いている。

私は、言葉を交わさず、脱衣場に入った。

鼻歌混じりで、オジサンも入って来た。

私は、そそくさと風呂場に入った。
湯船に浸かり、ホッとする。
冷たい夜風が気持ちいい。
しばらく、ぼんやりしてたが、アノ、オジサンの入って来る気配が無い。

おかしいな？

なんて思いながら、夜空を見上げていた。