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・・・
露天風呂の空気に、霧が掛かり周りが見えなくなって来た。
そう、温泉の湯煙では無い😖
ベチャ、ベチャ、ベチャ、ベチャ・・・
何かが、近づいて来る気配がする。
濃い、霧の向こうに、何者かが居る気配がする。
ベチャ・ベチャ・ベチャ・・・・
静かに、なった。
アノ、気配が消える。
・・・⁉
何だっだんだ?
私は、気配を探して、全身の神経を尖らせた。
次の瞬間‼
私の背中に、違和感が⁉
私の背中、左半身に、ヌメッとした感覚が
それは、いきなり感じた。
冷たい、ヌメッとした感覚に、オーストリッチの様な、ブツブツした、イボの様な感触。
私は、その異様な感触に思わず飛び上がりそうになった。
次の瞬間、そのブツブツした感覚が私の頬にも・・
私は、思わずそれに目をやる。
ソコには、黄色でツルツルした塊に、ブツブツしたイボの様な出来物が有る・・・そう・・異様に膨れ上がった人の様な物だった。
その、膨れ上がった顔が私の頬に摺よって居たんです。
私は、飛び上がって驚き、思わず立ち上がって、ソイツを突飛ばし、脱衣場へ走った。
黄色く、膨れ上がった顔に紅い目、ブツブツした皮膚、丸く開いた口には、まるで紫色の大きな饅頭を半分くわえた様な舌を出し、ブブッブッブ・・・声にならない声を出している。
私は、脱衣場を抜け、着物を抱えて逃げ出した。
休憩所を曲がり、エレベーターのボタンを押す。
周りには、人の気配は無い。
エレベーターが、中々降りて来ない。
休憩所の角の方からベチャ・ベチャ・・ベチャ・・・
アノ音が聞こえて来る。
ポ~ン!
エレベーターが来た。
私は、エレベーターに乗り込みボタンを連打した。
早くドアが閉まれ!
閉まるドアの間近に、アノ音が聞こえてる。
ポ~ン・・
ドアが閉まった。
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