温泉旅行

4/21
前へ
/117ページ
次へ
・・・ 露天風呂の空気に、霧が掛かり周りが見えなくなって来た。 そう、温泉の湯煙では無い😖 ベチャ、ベチャ、ベチャ、ベチャ・・・ 何かが、近づいて来る気配がする。 濃い、霧の向こうに、何者かが居る気配がする。 ベチャ・ベチャ・ベチャ・・・・ 静かに、なった。 アノ、気配が消える。 ・・・⁉ 何だっだんだ? 私は、気配を探して、全身の神経を尖らせた。 次の瞬間‼ 私の背中に、違和感が⁉ 私の背中、左半身に、ヌメッとした感覚が それは、いきなり感じた。 冷たい、ヌメッとした感覚に、オーストリッチの様な、ブツブツした、イボの様な感触。 私は、その異様な感触に思わず飛び上がりそうになった。 次の瞬間、そのブツブツした感覚が私の頬にも・・ 私は、思わずそれに目をやる。 ソコには、黄色でツルツルした塊に、ブツブツしたイボの様な出来物が有る・・・そう・・異様に膨れ上がった人の様な物だった。 その、膨れ上がった顔が私の頬に摺よって居たんです。 私は、飛び上がって驚き、思わず立ち上がって、ソイツを突飛ばし、脱衣場へ走った。 黄色く、膨れ上がった顔に紅い目、ブツブツした皮膚、丸く開いた口には、まるで紫色の大きな饅頭を半分くわえた様な舌を出し、ブブッブッブ・・・声にならない声を出している。 私は、脱衣場を抜け、着物を抱えて逃げ出した。 休憩所を曲がり、エレベーターのボタンを押す。 周りには、人の気配は無い。 エレベーターが、中々降りて来ない。 休憩所の角の方からベチャ・ベチャ・・ベチャ・・・ アノ音が聞こえて来る。 ポ~ン! エレベーターが来た。 私は、エレベーターに乗り込みボタンを連打した。 早くドアが閉まれ! 閉まるドアの間近に、アノ音が聞こえてる。 ポ~ン・・ ドアが閉まった。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

111人が本棚に入れています
本棚に追加