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私は、必死で身体を動かそうと、もがいた。
やっぱり、動かない。
ヤツが近づいて来る。
這いつくばった、私を起こそうとしている。
私の、肩と脇腹に、腕を回し引き起こした。
そのまま、湯船の中へ・・・
ヤツは、私の隣で、鼻歌を歌いながら、横目でこちらを見た。
ヤツは、笑いながら、話しかけて来た。
貴方なら、判ってくれると思って・・・
私は、此処から出れない・・・
何人、連れて来ても、消えてしまう・・・
貴方なら・・・
みるみるうちに、ヤツの顔が、黄色に変わった。
目が紅く変わった。
私は、湯船の中で、飛び上がった。
風呂の中で、もがいた。
身体が、思うように動かない。
ヤツの黄色い身体が、おおいかぶさって来る。
私の肩に、両腕を掛けて、私を沈めようとしている。
苦しい・・
意識が飛びそうになる・・・
苦しい・・・
このまま、死ぬのか・・
ヤツは、両腕で私の身体を揺さぶる・・・
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