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消えかかる、意識の中で、ヤツの声が聞こえた。
死ね・・死ね・・死ね・・死ね・・死ね・・
ヤツは、普通の霊ではない・・
長い間、風呂場で何人も連れて行っている。
もう、既に死霊だ! いや、死神かも・・・
どれくらい、意識が飛んで居たんだろう。
私は、意識が戻った。
そこは、ダイニングのソファーの上だった。
そこには、心配そうな顔をした、友人の顔があった。
どうやら、部屋を飛び出した時、私はソファーの角でコケて、意識を失ったらしい。
頭を擦りながら、身体を起こした。
友人が震える声で、話しかけて来た。
あ・あ・あ・・・
何‼
か・か・か・・・
何‼
あまりにも、様子がおかしい。
強い口調で、もう一回聞く・・何‼
友人は、震える声で・・お前の、首の後ろと、背中が・・・
何‼
ボコボコの手の跡が・・
私は、慌てて姿見の前に・・・
鏡に映し出された、後ろ姿に息を飲んだ。
あれは、夢では無かったのか。
一瞬、身体に悪寒が走る。
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