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「わ、わかりました。そ、それじゃあ、わ、私にもアダ名付けてください」
友達になってください、みたいなノリで少女が言うもんだから思わず、俺たちもう友達じゃんか、と感動青春漫画よろしくなセリフが口から出そうになったが必死に抑えた。
「ああ、そうだな。キミは……ワンピース」
「うわっ、ネーミングセンスぅが皆無だぁ」
「さっき、オレのネーミングセンス褒め称えたところだろうが」
「撤回ぃ撤回ぃ、やっぱりロッくんはロリコ……」
「それはもういい。俺を巻き込むなっつうの」
後ろからギャル姉さんの頭にチョップをかましてやった。
いたいぃ、と大袈裟に頭を抑えギャル姉さんはふてくされた。
少女は、それを見てクスクスと笑っていた。
「わ、私、わ、ワンピースでいいですよ」
「そ。じゃあ、よろしく、ワンピース」
「よろしく、ワンピース」
「よろしくぅ、ワンピースぅ」
「あ、はい。よ、よろしくお願いします、あ、アフロ、ぎ、ギャル姉さん、ろ、ロッくん」
今度は俺達三人それぞれに向けて一礼するので、またも壊れたオモチャのようで、可笑しかった。
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