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「あ、あの、わ、私はそういうのはわからないんです。そ、その、ろ、ロックンロールとかって考え方」
睨まれる事は無くなったみたいだが、視線からするとむしろ距離を取られたように感じる。
俺は、未知の生物扱いか。
「わかんない、でいいよ。オレ達もわからないもん」
「わかんなぁい」
「お前らなぁ……」
アフロとギャル姉さんの頭が愉快そうに揺れる。
結局、こいつらは俺を小馬鹿にして楽しんでるだけじゃないのか?
「人それぞれ、考え方があるんだよ。飛び降り自殺だって、ワンピースが考えた一つの結論、答えなんだからロッくんが否定しちゃっていいもんじゃないと思う」
「自分で死ぬなんて結論、俺は断固反対だし否定だし認めないね」
思っても願っても叶えたくても、行っては駄目だ。
「私たちはぁ、別にワンピースを説得するために乗せたんじゃなくてぇ、成り行きで乗せちゃったわけじゃん。だからぁ、ワンピースの人生には介入いたしませぇぇん」
今度は、いたしませぇぇん、とアフロとギャル姉さんは声を合わせた。
無責任だなこいつら。
でも、俺はいつから責任を感じていたのか。
てか、勝手に責任を感じてるのは俺じゃないか。
てか、責任って何?
目まぐるしく頭に責任の文字が駆け回る。
責任なんて、嫌いだ。
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