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(しかも名簿近いからコイツの席俺の前だし…。
しかも13年連続だぜ…? 何回席替えしても人の真ん前陣取りやがって……。
コイツあれか? 一種の呪いか?)
神崎は中指を親指にかけ、勢いよく中指を片山の額に叩きつけた。
ばちーん! と少し鈍い音が響いた。
「イッテェ!?」
「いい音だな…。」
いわゆる、デコピンである。
神崎は軽く悦に入った。
「なにすんだよ!?」
赤くなった額を両手で抑えて、涙目+上目遣いで見てくる。
確実にワザとやっているようにしか見えないが、なんの威力も無い。
まあ、ダメージ負ったら俺が危ない奴なんだけどな… と神崎はしばし思考した。
「呪い除去?」
できるだけシレッとして言ってやる。
「何だよ!? 呪いって! しかも何故に疑問形?」
神崎はムシして席につく。
「ムシすんなよ! …いいのか? 俺が居なくなったら、お前友達0だぜ?」
どんなもんだと言いたげに勝ち誇った顔をする。
「それ、そのまま自分に返ってくるからな。」
「……………………。」
片山は少し考えてから黙って席に着いた…。
ようするに、友達のいない二人だった…。
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