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「なんだよ?」
顔をあげると、目の前には凄く綺麗な顔立ちの高校生ぐらいの男の子が立っていた。やばぁ、めちゃカッコイイ。
「はなしてやれっていってるんだ。今回は見逃してやるから。とっとと。うせろ」
サラリーマンは私の体から離れ、その場から逃げるように去っていった。
「たっ助かった」
「‥」
「別に、それじゃあ」
そう言いながら男の子は立ち去っていった。
「はぁう」
思わず私は見とれてしまった。これって一目ぼれなのかな。名前聞きたかったな。そういえば、あの制服って。うちの学校の制服じゃない。ってことは、同じ学校なのかな?だといいな。ちゃんとお礼言いたいもん。
「‥!あっやば!次の駅で降りないと!」
「‥!」
あの男の子もここで降りるんだ。そりゃそうだよね。同じ学校だし。そうだ!今がチャンス、さっきのお礼を口実として話しかけてみよう。
「よし、追いついた。あっあのお!」
「?」
男の子は私の呼びかけに気がついたのか私の方に振り返った。
「あぁさっきの」
「あのお。助けてくれてありがとう」
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