向かう先は

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「おいおいおいおい!完全に予想外だぞ!」 「勝手にそう思い込まれても困るわよ!」 わーわーギャーギャー騒いでいるとドタドタと足音が近づいて来る。 「あ…やべ…コレ来たんじゃね?」 「あんたがうっさいからよ!」 「いやいやいや、何言っちゃってんの?!お前の方が…」 するとバンッと扉が開き、黄巾を被った男達が入って来る。 「管亥様!!どうなされました…って貴様らどうやって…!」 「取り込み中だボケェェェェェェェェェッ!!」 「ぶげらっ!!」 言い終える前に神吼が一発かます。 が、後ろにいた黄巾党に剣を向けられる。 「覚悟し…」 「へい!」 「ちょ…まっ…最後まで言…」 「ほい!」 剣の合間を縫って、蹴り、頭突きを繰り出す。 「な、なんなんだ貴様ァァァァァァァァッ!」 黄巾党の男達が次々と吹っ飛ばされる。 と、最後の一人が剣を振りかざす。 「喰らえェェ!」 「チッ」 神吼は手を前に出し、手錠で受け止める。 ガキィィィィン! 「な、何ィ?!」 そのまま、剣を横に弾き、手錠で 「死ねェェェェッこの野郎ォォォォッ!!」 黄巾の男をぶん殴った。         ‡†‡ 「さーてと、これで全員か」 牢屋の中を確認する。 「そうみたいね…」 牢屋の中にいたのは神吼と少女を含めて20人程度。 全員ホッとしたような表情をしていた。 しかしどこかまだ不安な表情だ。 「これで準備万端かな」 神吼の姿は既に制服で刀も腰についている。 鍵は見張りの男が持っていた。 本当は神吼の目的上、目立つ服は避けたかったので盗んであった服を着たかったのだが、少女達の話によると盗まれてあった物はほとんど少女達の村の物らしい。 さすがに気が引けた。 「で?お前らのいた村がここから一番近いのか?」 「…そうね、旅してるって言うならうちの村で色々準備していけば?」 「…………だな」 後で董卓の領地とか聞かなきゃな…と思いながら村に向かった。
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