芹沢鴨の帰還

6/12

3777人が本棚に入れています
本棚に追加
/205ページ
―スパァン! 「千秋さん!!!!」 「お、沖田先生…?」 襖がいきなり開き、飛び込んで来たのは沖田だった。 「大丈夫ですか!?土方さんに何かされませんでしたか!?」 「大丈夫ですよ。落ち着いてください」 千秋は若干、引きながら答える。 「総司!てめぇ何ほざいてやがる!!」 「だってぇ、土方さん手が早いじゃないですかぁ。二人で部屋に入ったって聞いた時は、千秋さんが心配で心配で…」 「誰がこんな色気がねぇ女に手ぇ出すかよ!!!!……………ハッ!」 言った後はもう遅い。千秋が笑顔でこっちを睨んでいた。 「…誰が色気がないと…?」 「い…いや…その…お前はまだ餓鬼だろ!」 「勝手に開き直らないでください。それに、私は餓鬼ではありません」 千秋は殺気を出しながら土方に迫る。そこで、沖田が 「じゃあ、千秋さんって、いくつなんですか?」 と、首を傾げながら尋ねた。 「…いくつに見えます?」 「はっ!せいぜい12・3歳くらいだろ!」 「…16です…」 「「は?」」 「だから、16歳なんです!」 土方と沖田は一瞬だけ固まったが直ぐに、 「「はぁぁぁあああ!?!!」」 と、叫んだ。 その様子を見た千秋は、 「…そんなに童顔ですか…?」 と不満そうに呟く。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3777人が本棚に入れています
本棚に追加