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「芹沢局長!表に力士が三十以上いるんですけど!どういう事ですか!?」
千秋は広間に入った途端に抗議の声を上げる。
「力士?…あぁ昨日の奴らか…」
「昨日何をしたんですか?」
沖田が眉を潜めて尋ねた。
芹沢達の話では、昨日見回りをしていた所、二人の力士が道を譲らずに逆に『壬生浪』の事を馬鹿にしたらしい。
それに怒った芹沢がその力士の一人を斬ったという事だ。
―また厄介な事を起こしたな…
つまり表にいる大勢の力士達はその仲間の敵をとりにきたのだ。
「…どうしますか?」
ため息混じりに言う千秋。
「もちろん受けて立つ」
芹沢はそう言って勢いよく立ち上がった。
「はぁ?…ちょっ芹沢局長!」
千秋の制止の声も聞かず部下を連れて行ってしまった。
「…どうしますか?沖田先生…」
「仕方がないので私達も行きましょう」
三人は頷き合い、立ち上がった。
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