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「ふぅ…」
とりあえず安心…
―ドタドタ…
…は、まだ出来ないようだ…。
「この足音は原田さんやな」
「この状況で足音立てるなんて…馬鹿以外ありえないですね…」
千秋は既に呆れ顔だ。
「…でも…原田先生の野生の勘は侮れませんね…」
足音は確実にこちらに向かって来ている。
おまけに…
「千秋~!何処だ~!
返事しやがれ~!!」
ご丁寧な事に大声で人の名前を叫んでいる。
―…恥ずかしい…
「絶対いつかコロス…」
「千秋…物騒な殺気はしまえ…気付かれるやろ…」
「…とにかく…一旦ここから離れましょう」
山崎と千秋は空き家の裏口から出る。
すると…
「かかったな!千秋!」
空き家の屋根から人が降りて来て、千秋に真剣を振るった。
しかし…
―ガキィン!
「嘗めないで欲しいですね…貴方の気配くらい分かってましたよ…永倉先生?」
「ちっ…だがまだまだ…」
千秋と永倉が押し合ってると、横の草むらから小さい何かが飛び出してきた。
「山崎さん」
「分かっとる」
―キィン!
「…!」
「まだまだやなぁ…藤堂さん?」
山崎は横から千秋への斬撃を苦無で防ぐ。
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