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「お~い!どうだ~!?」
原田が走ってこちらに来た。
「左之!いいとこに!」
「左之さん!今の内に千秋を!」
原田は状況を理解すると、得意の槍を振り回す。
「っしゃ!俺に任せろ!!」
槍を構えて走り出し、千秋に向かって振り上げた。
「これで酒は俺達のだぁ!!」
―ビュン!
―ザシュ!
槍は刺さった…地面に。
「!?」
「いってぇ!!」
千秋はそこから姿を消した…否、飛んだ…永倉を台にして。
「…正直…褒美には興味ないんですけどね…先生達がそんなに頑張ってる姿見たらやる気が湧きましたよ」
―絶対嘘だ…
千秋は怪しく笑っていた。
「でも…三対二はさすがに厳しいですね…山崎さん」
山崎は藤堂から離れる。
そして懐から小さな玉を取り出し、地面に向かって投げた。
―ボン!
地面から煙が出る。
「なんだぁ!?」
「ゴホッ…煙玉か!?」
「ケホッ…」
煙が晴れた頃には二人の姿形は跡形もなく消えていた。
「「「逃げられたーーー!!!」」」
「煙玉…随分ベタですね」
「五月蝿いわ」
千秋て山崎は走って逃げていた。
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