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「んで?山崎は何して欲しいんだ?」
土方が不機嫌そうに腕を組みながら言う。
「んー…特にない」
『はぁ!?』
土方だけではなく、いつの間にかいた三馬鹿までも声をあげた。
沖田は今だにショックで立ち直れない千秋を励ましている。
近藤と山南と斎藤は目を丸くし、芹沢は面白そうに笑った。
「お前なぁ…だったら参加すんなよ…」
「参加したほうが面白そうやと思って」
まったく悪気ないように言う山崎。
「だからと言って誰にも譲る気はないで」
三馬鹿に釘をさす。
「やから賞品とかなし」
山崎はふざけたように笑った。
「…じゃあ、優勝者は山崎で賞品はなし
これでいいな?」
土方は疲れたように言った。
「ええで
…にしても、皆もこれで良い稽古になったな?」
―稽古という稽古はしていない気がする…
皆の気持ちが合わさった瞬間であった…。
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