斎藤という男

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「…お前は女か?」 「はい………はい!?」 ―うわ、やっちゃったよ… 千秋は考え事をしていたため、斎藤の言葉を流しそうになった。 「…根拠は?」 千秋は笑顔を貼付けて尋ねる。 「勘だ」 「…勘ですか」 ―何考えてるんだか分かんない 「…はぁ、馬鹿馬鹿しいですね。組長ともあろう者が己の勘に頼るんですか」 と言って、千秋は再び瞑想に入ろうとした。 ―ヒュッ…ガキィン 「…何をするんですか?斎藤先生」 斎藤は瞑想に入ろうとした千秋に、木刀を振り下ろそうとしたが、それに気付いた千秋が受け止めた。 「…俺の勘には後から理由がついてくる」 斎藤が無表情で話す。 「だから今、此処で確かめようと?随分、強引なんですね」 千秋はニコニコ笑いながら言う。 ―…さて、どうしたものかな 沖田が目を覚まし、千秋や他の隊士達が寝ている部屋に行ってみたら、千秋がいなかった。 ―千秋さん、どこに行ったんでしょう?…道場かな 沖田は、 「千秋さーん?此処です…か…」 道場を覗き込みながら言ってみる。中には二つの人影が…。 「千秋さん!?…に、斎藤さん!!??」
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