正体

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「えぇ、本当です。ですよね?斎藤さん♪」 「む…気付かれていたか…」 千秋が呼ぶと、斎藤が物影から出て来た。 「…斎藤までいたのか…」 「それより、知らない人がまた出て来ました。誰ですか?忍さん」 千秋が天井から出て来た男の方を向いて、尋ねる。 「俺の名前は山崎烝や。よろしゅうな、千秋ちゃん♪」 「ちゃんはいりません」 千秋はニコニコ笑いながら言う。 「…で?いつから気ぃ付いてた?」 山崎は鋭い視線をとばして言う。 「う~ん、たぶん吉田稔麿とかいう人に会うちょっと前からですかね?」 「なんで疑問形なんや。普通覚えてるやろ」 「覚えてません♪」 千秋はニッコリ笑い、その後、土方の方を向く。 「で?用はこれだけですか?」 土方は用を思い出す。しかし、 「千秋さん、あなた吉田稔麿を見たんですか!?」 沖田が話に乱入してきた。 「はい。有名人ですか?」 「呑気ですね、千秋さんは…。その人、要注意人物ですから」 「…はぁ?」 千秋は首を傾げる。その時、土方が咳払いをして、話す。 「コホン…で、その吉田稔麿の事だが、柿村、そいつに何か言われなかったか?」
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