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―午後―
曇りのない青い空。平穏な日常。
沖田は縁側に座って空を眺めていた。
―私は千秋さんの事が…
今だに答えが出ない疑問が頭の中で回っている。その時、
「よう!総司!どーした?元気がねぇぞ!ガハハ!」
原田が話しかけてきた。
「…はぁ」
しかし、沖田は気付いてないかのようにため息をつく。
「おい!俺を無視すんな!総司!!!」
原田が沖田の背中を叩く。それが沖田の怒りに触れる。
―ブチツ
「…原田さん?私、無性に虫の居所が悪いんですけど、誰のせいですかねぇ…?」
沖田は笑顔で刀を抜こうとする。
「わ、悪ぃ、悪かったから刀は仕舞おうな?な?な!?」
原田が青ざめて手を出した時、
「沖田先生ーーーー!!!!」
千秋が沖田に抱き着いて来た。
「ち、ちちち、千秋さん!!???」
沖田は突然の事に戸惑う。
千秋は沖田の着物に顔をうずめている。何かを呟いているようだが、小さくて聞こえない。
「ちちち、千秋さん!?ととととりあえず、おおお落ち着いてください!」
「いや、総司、お前が落ち着け」
原田が珍しく、ツッコミをいれる。そして、千秋を沖田から引きはがす。
「とりあえず千秋、何があった?」
「…く…も…」
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