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「ここらでいいですかね」
千秋は周囲の気配を探りなから言う。
「何人くらいいるかしら?…七人、いや、八人?」
おみのも周囲を探る。
「…十人くらいはいるんじゃないですか?」
「結構多いわね…いける?」
「誰に言ってるんですか?ご自分に聞いてるんですか?」
千秋は刀は抜かずに構える。
「…あんたに決まってるでしょ?…刀は?」
おみのはどこからかクナイを取り出す。
「使いません。人は殺したくありませんから」
「何を甘いことを…」
おみのが言い終わる前に、
「そろそろ出て来てはどうですか!?」
千秋が周囲に呼び掛ける。それに合わせ、竹やぶから男が十人出て来る。
「久しぶりだなぁ…」
その中のリーダーらしき人物が千秋を睨む。
「!!…あなたは!?」
千秋の目が見開く。
「何?知ってる人?」
おみのが油断なく千秋に問い掛ける。
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